先輩たちの声Voice
奥山 定則
2008年3月 第1鍼灸学科 卒業
略歴
大阪 北陽高等学校 卒業
兵庫鍼灸専門学校卒業後 整骨院、鍼灸院勤務を経て
2013年神戸市須磨区にて「はりきゅう たくみ堂」 開業
鍼灸師を目指したきっかけ
私が鍼灸師を目指したきっかけは高校の時に受けた1度の鍼灸治療でした。
その頃、私は部活(陸上部)で故障し、全く走れずとても辛い時期を過ごしていました。
そんな時に、友達の紹介である鍼灸師の先生と出会わせて戴く事になりました。
その先生は痛めている部分を殆ど触らず、他の箇所のツボに鍼をされ「歩いてごらん」との指示に、私は動作したところ痛みが消えていたのです。
その時の私の驚きと感動で鳥肌が立ったのを今でも覚えています。
生命の不思議さと素晴らしさを体験し鍼灸師の道を歩もうと決めました。
いつ頃から開業を考えていたか
鍼灸師になろうと決めた時から、いつかは必ず開業しようと考えていました。
私は整骨院の助手を5年、鍼灸師の師匠の下で2年程見習いをさせていただきました。
師匠から教えて戴いた技術はとても素晴らしいものでした。
しかし、なかなかものにすることが出来ません。
私は治療が出来るようになってから開業しようと決めていましたが、このままではいつまで経っても自分の治療院を持つことができない、不器用な私には鍼灸治療は向いていないと思う時期がありました。
そんな頃、ある方から「技術を身につけるには経験以上の学びはない。とにかくやってみなさい。やって出来なければ工夫しなさい。やり続ければ出来ないことはないですよ。」と言う言葉をいただき、私は曲りなりにでも開業してみようと決心する事となりました。
最初の頃は患者様の訴えられる症状がなかなか改善できず、お役に立てない事で悔しい思いをしました。離れていく患者様もいました。
暇な時は鍼枕や自分に鍼を刺す練習、お灸の練習をコツコツ続け、治療経験をさせていただくうちに患者様に喜んで戴ける治療が出来る日も出て来るようになりました。
痛みで困っている患者様を目の前に、お役に立てない悔しさを経験してきたからこそ、喜んで帰られる患者様を見る時は本当に嬉しいです。
メッセージ
1本の鍼と少しの艾があれば場所を問わず出来る鍼灸治療。
鍼と艾の扱い方、患者様の身体に合わせた治療が出来れば本当に素晴らしい効果のある治療法です。
身体の症状で苦しんでいる人が笑顔になっていく。そんな喜びがあるからこそ努力し続ける事が出来る、やりがいのある魅力的な仕事です。